空き家の庭木・雑草を放置するとどうなる?家屋への影響と伐採費用の考え方
遠方にお住まいだと、実家や相続した空き家の庭がどうなっているかは、なかなか確認できません。あぐりが空き家整理でうかがう家屋でも、室内よりも先に庭のほうが手に負えない状態になっているケースは少なくありません。
この記事では、庭木や雑草を放置すると家屋に何が起きるのか、どの状態になったら対応を急いだほうがよいのか、伐採や伐根の費用が何によって変わるのかを、あぐりのこれまでの空き家整理の現場をもとに整理します。
空き家の庭木・雑草を放置すると起きること
落ち葉が雨どいに溜まり、雨漏りにつながる
屋根より高く伸びた木が雨どいの近くにあると、落ち葉が雨どいに入り込み、溜まることがあります。詰まった雨どいは雨水を流しきれず、あふれた水が外壁や軒先を伝うようになります。
落ち葉は隣家の屋根や雨どいにも溜まることがあります。あぐりがこれまで確認した現場では、庭木がある家屋自身の雨どいや外壁にも影響が出ていました。自分の敷地の木が、自宅の雨どいや外壁へ影響する場合もあります。
雑草が床下の通風孔をふさぐ
庭が伸び放題になると、雑草が家屋の基礎まで届き、床下の通風孔をふさぐことがあります。通風孔がふさがれると、床下に湿気がこもりやすくなります。
床下がどう傷んでいくのか、作業前にどう確認するのかは、空き家整理で要注意!床の腐食リスクとプロが行う対策で詳しく説明しています。
枝や幹が屋根・塀・電線に届く
木は上に伸びるだけでなく、幹が太くなり、枝が横に広がります。
あぐりが市街地で確認した現場では、庭木がブロック塀に影響しているケースがありました。隣家との境がブロック塀一枚という家屋では、強風で揺れた木が塀に何度も当たり、その繰り返しで塀に亀裂が入っていることがあります。
屋根や電線の高さまで枝が届いている家屋もあります。ここまで来ると、伐採そのものが慎重な作業になります。
庭木や雑草が伸びたままの状態が続くと、行政から指導が入ることもあります。行政の関わり方については行政から指導が入る前に!空き家管理で知っておくべき基礎知識をご覧ください。
対応を急いだ方がよい状態
次に挙げるのは、あぐりが見積りでうかがったときに「早めに手を入れたほうがよい」と判断している状態です。
- 枝が屋根の上に張り出している、または電線の高さに届いている
- 隣家の敷地に枝が伸びている
- 雨どいから草が生えている、雨どいがたわんでいる
- 基礎まわりが草に覆われ、床下の通風孔が見えない
- 庭木がブロック塀に接している
- 庭のどこに何があるか、外から見て分からない
最後の項目は見落とされがちですが、あぐりの現場では作業の安全に直結します。雑草に埋もれた庭には、プランター、鉢、レンガ、陶器の破片、小石などが隠れています。草刈り機の刃がこれらに当たると、破片が飛んだり、機械が壊れたりします。
ご自身で手をつける前に
ご自身で庭に入る場合、あぐりの現場で実際に気をつけていることが二つあります。
一つは、鉢やレンガ、ブロックを持ち上げるときです。この下にはムカデがいることがあります。いきなり持ち上げず、一度倒して底と周りを確認してから動かすと、被害はかなり防げます。
もう一つは時期です。空き家には蜂が巣を作ることがあり、5月から11月上旬にかけては蜂の活動が活発になります。中山間地域の空き家へご自身で入る場合、蜂の活動や冬季の凍結・積雪を避けやすい時期として、あぐりでは11月から12月、3月から5月上旬を一つの目安にしています。天候や現地の状態によって安全な時期は変わります。
伐採・伐根費用が変わる条件
庭木の伐採・伐根費用は、木の本数や大きさだけでは決まりません。重機が入れるか、周囲に建物や電線があるか、伐採後に何を処分するかによって見積りが変わります。ここでは、あぐりが見積りで実際に見ている条件を挙げます。
木の大きさと、根の広がり
木の根は真下だけでなく、周囲へ広がっています。伐根では、幹の周辺だけでなく、根がどこまで伸びているかを確認しながら作業範囲を判断します。
また、高く成長した木や、太い幹を一度に倒せない現場では、枝や幹を分けて切り、重機を使って搬出することがあります。
重機が敷地に入るかどうか
重機が敷地に入るかどうかは、作業方法や見積りに大きく関わる条件の一つです。
あぐりが市街地で確認した現場には、庭が道路の反対側にあり、高所作業車やクレーンを敷地へ入れにくい家屋がありました。道路上に作業車を置いたり、通行に影響する作業を行ったりする場合は、道路使用許可や交通誘導員の手配が必要になることがあります。
家屋に囲まれていて重機がまったく使えない場合は、人の手による作業になります。切り落とした幹も、大きいものはさらに細かく切らなければ運び出せません。
中山間地域では敷地に余裕があることが多く、同じ大きさの木でも作業の条件は変わってきます。
処分するものの内訳
伐採した枝や幹、根に付いた土、植木鉢やレンガなどは、同じ方法では処分できません。処分する物の種類と量によって、分別や搬出の手間が変わります。
見積りの段階では、伐採の費用に処分費が含まれているかどうかを必ず確認してください。作業範囲・分別の範囲・処分の範囲を書面で残しておくと、後から食い違いが起きにくくなります。
また、剪定で木を残す場合は、その後も定期的な手入れが必要になり、継続して費用が生じることがあります。売却や活用を予定している場合は、木を残して定期的に剪定するのか、伐採して別の用途に使うのかを早い段階で決めておくと、見積りの範囲を整理しやすくなります。
あぐりの現場で実際にあった庭木の事例
遠方にお住まいの方から、近隣への配慮を重視されたご依頼
関東にお住まいの方から、空き家の整理と清掃をご依頼いただいた事例です。現地に足を運ぶことが難しく、近隣への配慮を重視されていたため、庭の植栽の伐採と除草を中心に施工しました。
施工の詳細は空き家の維持管理事例|植栽伐採と除草で近隣環境を整備をご覧ください。
雨どいと床下まで手を入れた、庭木の手入れ
こちらは空き家ではなく、生活されている家屋での施工です。ご自身で庭木の手入れを続けることが難しくなり、あぐりへご相談いただいた事例です。植栽が電線や屋根まで伸びていたため、伐採した枝や幹が家屋を傷つけないよう慎重に作業しました。
このお宅では、雨どいに詰まった落ち葉と、床下の通風孔をふさいでいた雑草の両方が確認されました。庭木を放置したときに起きることが、そのまま出ていた現場です。
施工の詳細は生活空間の保護、庭木の手入れと雑草除去で見違える家屋 東広島市をご覧ください。
まとめ|相談前に確認しておきたいこと
空き家の庭木や雑草は、室内の片付けに比べて後回しになりがちです。ただ、雨どい・床下・塀・近隣という形で、家屋そのものに影響が出てきます。
現地に行きにくい場合でも、次の三つが分かると、相談や見積りが進めやすくなります。
- 庭の写真(できれば家屋の四方から)
- いちばん大きい木の、おおよその高さ
- 庭に車や重機を入れられる出入口があるか
あぐりでは、空き家整理の工程のひとつとして庭木の伐採や草刈りを行っています。室内の片付けと庭の整備を別々の業者に頼むと、作業の順番や搬出の段取りで手間が増えることがあります。
空き家の室内整理と庭の整備をまとめて相談したい方は、あぐりの遺品整理・生前整理サービスをご確認ください。

