遺品整理や特殊清掃の見積りの内容は、時間はどのくらい?
遺品整理・特殊清掃の見積もりガイド:プロが現場でチェックする全工程
遺品整理、生前整理、特殊清掃を依頼する際、「見積もりが適正なのか?」と不安に感じる方は多いでしょう。専門業者による見積もりは、単に部屋の中を見るだけでなく、安全、効率、費用のすべてを左右する重要なプロセスです。
この記事では、遺品整理のプロが現場で行う見積もりの具体的な流れ、チェックポイント、そして所要時間について、現場の実情をもとに詳しくご紹介します。
1. 現地周辺の状況確認からスタート
見積もりは、お客様の建物に到着する前から始まります。作業の効率と安全を確保するため、以下の点を事前に確認します。
・搬出経路と道幅: 事前に地図ツールなどで周辺の道路状況を確認し、トラックなどの作業車両が安全に進入・駐車できるか、
また搬出に支障がないかチェックします。特に、車両が入れないエリアでは、手運びの計画を立てる必要があります。
・駐車スペース: 近隣のコインパーキングの位置や、作業時の駐車スペースを検討します。
2. 共同住宅での「養生」計画と計測
マンションやアパートなどの共同住宅では、共用部(エレベーター、廊下など)を保護する養生(ようじょう)が非常に重要です。
・共用部の計測: エレベーターのドア幅や床面積を測り、必要な養生シートの量と範囲を正確に把握します。
・建物の状態確認: 養生テープを貼ることで塗装が剥がれるリスクがないか、特に築年数が経過した建物の塗装状態を細かくチェックします。
3. 家財の量と質、特殊な品目の確認(室内)
お部屋に入ってからは、作業量と処分・リサイクルのコストを正確に把握するため、部屋ごとに家財をチェックしていきます。
4. 買取可能な品の査定と専門家との連携
遺品の中に価値がある品が含まれている場合、その場で査定を行います。
・貴金属・家電の査定: 金やプラチナなどの貴金属は純度と重量を、家電は製造年や状態を確認し、適正価格で買い取れるかを判断します。
・美術品・骨董品: 専門的な知識が必要な美術品や古美術品については、信頼できる外部の専門業者と連携し、改めて鑑定を依頼する体制を整えています。
これにより、お客様の大切な品を正しく評価し、不当な安値で手放すリスクを防ぎます。
5. 室内の汚損状況と原状回復の計画
見積もり時には、単なる整理や清掃で済むのか、特殊な処置が必要なのかを判断します。
・汚れと損耗のチェック: 床材の状態、水回り(便器の尿石など)の汚れ、カビの発生状況などを細かくチェックします。
・清掃・原状回復サービス: 賃貸物件の解約や不動産売却が目的であれば、通常のハウスクリーニングでは対応できない
カビの除去や、原状回復に向けた清掃(レストレーション)の費用も含めて提案します。
6. 見積もり時間の目安
他社では短時間で済ませるケースもあるようですが、正確な見積もりには丁寧な確認が不可欠です。
一般的に、搬出経路の確認、家財の量質確認、汚損状況のチェック、そしてお客様からのヒアリングを含め、平均30分から1時間程度をいただいています。物量が多かったり、貴金属などの査定に時間がかかったりする場合は、さらに時間をいただくことがあります。
まとめ:本当に安心できる見積もりとは?
遺品整理や特殊清掃は、ご遺族の心に寄り添う仕事です。だからこそ、見積もりの段階で丁寧さと誠実さが求められます。
お客様の「思い出の品を探してほしい」「供養したい物がある」「なるべく早く終わらせたい」といった個別の想いやご希望にしっかりと耳を傾け、最善の提案を行える業者を選びましょう。
遺品整理や特殊清掃でお困りのことがあれば、お気軽にご相談ください。

