相続税がかからない基準とは?相続放棄の期限・空き家管理・費用を解説
相続税はいつかかる?基礎控除の考え方
相続税には基礎控除があります。遺産総額がこの基礎控除額以内であれば、相続税の申告が不要になるケースがあります。
基礎控除額は3,000万円+600万円×法定相続人の数で計算します。法定相続人が2人の場合は、3,000万円+600万円×2で4,200万円です。
ただし実際の判定は、債務・葬儀費用の控除、小規模宅地の特例などの適用可否で変わります。税理士等の専門家への確認が必要です。
「相続税はかからない」でも税金ゼロとは限らない
相続税がかからなくても、不動産を売却すると譲渡所得税がかかる場合があります。また、登記の名義変更や、遺産分割に伴う実費・手続費用も発生します。
法定相続人・相続分の基本
- 配偶者:常に相続人
- 第1順位:子(代襲相続あり)
- 第2順位:直系尊属(父母・祖父母等)
- 第3順位:兄弟姉妹(代襲相続は甥姪まで)
相続分の割合は家族構成により異なります。遺言書がある場合は、その内容が優先されるのが原則です。
相続にかかる主な費用(一般論)
- 税理士報酬:遺産額や作業量により異なります
- 司法書士報酬:相続登記・相続放棄申述などの手続で発生します
- 弁護士費用:紛争性が見込まれる場合の依頼で発生します
費用は事案ごとに異なります。見積と着手前の説明を確認しましょう。
相続放棄の基本と注意点
相続放棄は、プラスもマイナスも含む一切の相続を受けない意思表示です。預金だけ受け取り、土地だけ放棄するといった選択受取は、原則としてできません。
手続は、自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内に、家庭裁判所へ申述します(熟慮期間の伸長を申し立てることができます)。
空き家の維持管理
草木の手入れ、害獣・害虫対策、雨漏り・破損の応急処置など、最低限の維持管理を検討しましょう。
悪臭や害虫・害獣の発生、雨漏りや腐食による劣化、庭木や雑草の繁茂といった具体例は、空き家管理で知っておくべき基礎知識にまとめています。
「相続土地国庫帰属制度」の概要(国庫帰属)
相続等で取得した土地を、一定の要件のもとで国に引き取ってもらう制度です。申請と審査があり、令和5年4月27日に始まりました。
管理に要する10年分相当の負担金などが必要になるケースがあり、建物・工作物の存否や境界状況等も審査対象です。
審査や手続には時間を要することがあります。制度の詳細は、法務局・法務省の案内や専門家への相談で確認できます。
「費用が資産を上回る」ケースへの向き合い方
過疎地等で評価額が低い、老朽化が進むなどにより、処分・維持の費用が資産価値を上回ることもあります。
その場合は、相続放棄・売却・管理委託・国庫帰属の可否など、複数案を並行して検討し、費用対効果とリスクを比較しましょう。
まず何から始める?チェックリスト
- 遺産の全体像:不動産・預貯金・有価証券・負債を一覧化
- 法定相続人の確認:戸籍収集、遺言書の有無を確認
- 期限管理:相続放棄・限定承認・申告期限の把握
- 空き家の応急管理:倒壊・衛生等の最低限対策
- 専門家に相談:税理士・司法書士・弁護士へ早期相談
まとめ
- 相続税は基礎控除の考え方が基本で、個別の事情は専門家への確認が必要です。
- 相続放棄は一切の相続を受けない手続で、期限に注意が要ります。
- 空き家は最低限の管理を行い、出口戦略(売却・委託・国庫帰属)も早めに検討しましょう。