エンディングノートで備える遺品整理と生前整理のポイント
遺品整理をスムーズに進めるためには、事前の準備が欠かせません。その中でも「エンディングノート」は、ご家族への負担を軽減し、トラブルを防ぐための大切なツールです。
遺言書のように法的効力はありませんが、自分の想いや情報を整理して伝える役割を持ちます。ここでは、エンディングノートに記載しておきたい内容や活用のポイントをご紹介します。
エンディングノートに記しておきたいこと
1.自分のルーツや人間関係
育った場所や家族構成、親しい友人や知人の連絡先を記しておくと安心です。特に一人暮らしの場合、必要な情報が残されていないとご家族が困ることがあります。
2.契約や日常生活に関する情報
電気・ガス・水道などの公共料金の契約先や、レンタル品やリース品(ルーター・固定電話など)がある場合は、その情報を残しておきましょう。記録がなければご遺族が確認に時間を要することがあります。
3.財産に関する情報
預貯金や保険、住宅ローンなど、財産や負債の概要を記載します。ただし、暗証番号などの詳細な情報はセキュリティ上、エンディングノートではなく遺言書や別の安全な方法で管理することをおすすめします。
4.医療や介護に関する希望
かかりつけの病院、服用中の薬、既往歴などをまとめておくと万が一の時に役立ちます。延命治療の希望についても、ご本人の意思を明確にしておくことがご家族の判断の助けになります。
5.葬儀やお墓に関する希望
葬儀の場所や規模、宗教的な要望などを記しておくことで、ご家族が迷わず準備を進められます。生前に話し合っておくことも大切です。
エンディングノートの意味と効果
・人生を振り返り、これからの過ごし方を見直す機会になる
・家族や友人への感謝の気持ちを整理して伝えられる
・不測の事態に備えて、家族の負担を減らせる
・遺言書では書ききれない想いを自由に残せる
書き直しのタイミング
エンディングノートは一度書いたら終わりではなく、気持ちや環境の変化に応じて更新して構いません。誕生日などをきっかけに毎年見直す方もいれば、思い立った時に加筆・修正する方もいます。
何歳から必要?
年齢を問わず、誰にでも役立つのがエンディングノートです。高齢の方だけでなく、若い方でも不慮の事故や病気で急に必要になる場合があります。特に一人暮らしの方にとっては、ご家族への大切なメッセージを残す手段になります。
まとめ
エンディングノートは、これからの人生をどう過ごすかを考えるきっかけであり、残された方々への思いやりの形でもあります。遺言書のような法的効力はありませんが、気持ちや希望を整理して伝えることで、家族に安心を残すことができます。