【特殊清掃の実態】不完全な施工と不当請求にご注意を
特殊清掃の料金トラブルを防ぐには?悪質な業者を見抜くポイント
ご家族が孤独死された場合、精神的な負担が大きい中で、特殊清掃の手配を急がなければならないことがあります。しかし、このような状況につけ込み、不適切な施工や不当な請求を行う業者が存在するのも事実です。
この記事では、特殊清掃の料金トラブルを防ぐための重要なポイントを、具体的な事例を交えながらご紹介します。
「安易な消臭作業」が招くトラブル
孤独死現場の特殊清掃では、「消臭」や「消毒」が不十分なまま作業が終了してしまうケースがあります。たとえば、表面的な清掃や、オゾン燻蒸だけで「消臭完了」と見なされると、根本的な臭いの原因が残ってしまい、後から腐敗臭が再発する可能性が高まります。
特に、腐敗した体液が床や壁の内部にまで浸透している場合、表面的な処置だけでは対応できません。このような状況で不十分な施工が行われると、結果として時間と費用が無駄になってしまうだけでなく、原状回復の費用がさらにかさんでしまうこともあります。
信頼できる業者の施工内容とは?
特殊清掃は、ただ単に物を片付けるだけでなく、見えない部分にまで対処する専門的な作業です。
信頼できる業者は、以下の点を明確にしてくれます。
・詳細な調査と説明: 臭いの原因を特定し、その根拠と対処法について、依頼者が納得できるまで丁寧に説明してくれます。
・適切な処置: 表面的な消臭だけでなく、必要に応じて汚染された床材や壁材を剥がし、奥まで染み込んだ体液を洗浄・除去する専門的な作業を行います。
・アフターフォロー: 施工後に臭気が再発しないか、一定期間のチェックや保証体制を設けている業者もあります。
写真で見る施工の不備
・体液を吸い上げた石膏ボード(可視剤反応あり)
・コンクリート下部にまで及んだ体液
・キッチン下部まで流れ込んだ痕跡
弊社へのご依頼と適正な施工
依頼前に必ず確認したい3つのポイント
特殊清掃でトラブルに巻き込まれないために、依頼者として事前に以下の点を必ず確認しましょう。
1.見積もりと契約書を交わす
作業内容や料金が明確に記載された書面での見積書と契約書を必ず受け取りましょう。口頭での説明だけで契約を進めるのは危険です。特に、作業のどの工程にいくらかかるのか、追加料金が発生する可能性はあるのか、などを事前に確認しておくことが大切です。
2.過去の実績と対応事例を確認する
業者のウェブサイトなどで、過去の施工事例や顧客からの声を確認することも有効です。どのような現場で、どのような方法で問題を解決したのかを知ることで、その業者の専門性や信頼性を判断する材料になります。
3.丁寧なコミュニケーションがあるか
依頼者の不安に寄り添い、質問に真摯に答えてくれるかどうかも重要な判断基準です。作業の進捗状況を写真などで報告してくれるなど、透明性の高いサービスを提供してくれる業者を選ぶようにしましょう。
高齢化社会が進む中で、特殊清掃の需要は今後も高まると予想されます。だからこそ、依頼する側が正しい知識を持ち、悪質な業者から身を守ることが重要になります。
故人の尊厳を守り、心の整理をスムーズに進めるためにも、信頼できる専門業者としっかりとコミュニケーションを取り、納得した上で依頼するようにしましょう。