関西在住の方から「空き家整理」のご依頼をいただき、現地に見積もりに伺いました。依頼者は所有者の遠縁にあたる方で、幼少期に数回訪れたことがある程度のご縁でした。久しぶりに訪れた家の内部が大きく荒れていた様子に、驚かれていたのが印象的でした。
見積もり時には、床や畳に腐食の可能性があることを事前にご説明したうえで、作業を実施しました。施工後、床の状態をご覧になった依頼者は、当初の想像を上回る劣化に驚かれたようでした。
ただし、室内に残されていた物の多くは食品類ではなく、本や新聞、衣類、家財などの劣化によるもので、特有の強い臭いはほとんどありませんでした。
分別作業を進める中で特に多かったのが写真で、段ボール3箱以上が見つかりました。依頼者もどのように扱うべきか迷われている様子でした。また、旧日本軍のヘルメットなど、価値があると思われる品も見つかり、そうした物は一部屋にまとめて整理しました。
この住まいは、持ち主の思い出が詰まった空間であると深く感じられました。弊社では、家屋の構造を保護するためにコンパネや梯子を使い養生しながら、慎重に作業を進めました。特に保存状態の厳しい部分では、より丁寧な対応が求められる現場となりました。