この度、長年お勤めを終え定年退職を迎えられた依頼者様より、故郷への引っ越しにあたり、長期間放置されていたゴミ屋敷の清掃をご依頼いただきました。

ご自宅内には、缶やペットボトルが押し潰された状態で堆積し、生卵は長期間放置されたことで中身が気化し、殻のみが残るという、まさにゴミ屋敷特有の状態でした。廊下、トイレ、リビング、居間には、胸の高さまでゴミが積み上がっており、分別・梱包作業中には粉塵によって顔が真っ黒になるほど。依頼者様も長らくこの環境の中で生活され、体調を崩されがちだったと語られていました。
室内にはアオカビや黒カビ、畳には白カビも発生しており、これらのカビの影響も、体調不良の一因であった可能性が否定できません。
家財をすべて撤去した後には、依頼者様から「心から安心した」とのお言葉をいただくことができました。しかしながら、室内にはまだ強い臭気が残っていたため、水回りを中心とした特殊清掃および臭気除去の追加依頼を頂く運びとなりました。
このようなご依頼は、「片付ける」ことだけが目的ではなく、新たな人生の一歩を踏み出すための「心の整理」でもあります。今後も私たちは、依頼者様一人ひとりの背景や思いに寄り添い、誠実な対応を心がけてまいります。