遺品整理あぐり

tel:0120-911-770
コラム

特殊清掃にかかる期間はどれくらい?日数と構造別の作業時間をプロが解説

孤独死などの現場で必要となる特殊清掃は、「ハウスクリーニング」とは全く異なる専門的な作業です。お客様からは「特殊清掃はどれくらい時間がかかるの?」というご質問をよくいただきますが、現場の状況によって必要な日数は大きく異なります。

この記事では、特殊清掃の正確な定義と、遺体の発見期間や建物の構造別にかかる作業日数、そして消臭作業のスケジュールについて詳しく解説します。

 

1.特殊清掃の定義と作業完了までの日数

特殊清掃とは、単に汚れを拭き取る作業ではありません。ほとんどの場合、「人が感じる不快な臭い(死臭など)」を完全に除去することを目的とします。

 

弊社の考える特殊清掃の定義

 

 ・ハウスクリーニングでは対応できない: 通常の清掃では除去できないレベルの汚染。

 ・臭気源の除去が必要: 汚染が表面処理(オゾン燻蒸のみなど)で対応できず、壁や床材の深部に浸透している場合。

 ・特殊な薬剤と工法: 市販の洗剤では対応できない、特殊な洗剤や薬剤、工法を用いなければ除去できない洗浄を要するもの。

この定義に基づくと、特殊清掃は1日で完結することは、ほぼありません。遺品整理と異なり、臭気確認や乾燥期間が必要となるためです。

 

2. 発見までの期間と季節による作業日数の目安

ご遺体の腐敗状況によって、必要な作業日数と工法が大きく変わります。

腐敗期間の目安 季節 作業日数の目安(家財撤去含む)
数時間〜2日程度 通年 特殊清掃は不要。遺品整理の範囲内で対応可能。
10日間程度の場合 冬〜春(1月〜4月) 2日〜3日程度(臭気確認期間は除く)
10日間程度の場合 春〜秋(5月〜10月) 3日以上かかることが多い(臭気確認期間は除く)

季節ごとの注意点

 ・高温期(5月〜10月): 気温が15℃を超えると雑菌や微生物の活動が活発化し、腐敗の進行が加速します。この時期の特殊清掃は、汚染が建材の深部に浸透している可能性が高く、作業日数が増加します。

 ・消臭の確認: 確実に臭いを除去できたかを確認するためには、室温を上げ、湿度を保った状態で3日〜7日間のインターバル(期間)を設けることが必要です。

 

3. 汚染箇所(臭気源)による工法の違いと期間

汚染箇所が室内のどこにあるかによって、解体・洗浄に必要な期間が異なります。(※以下の日数は、家財撤去後の清掃・解体作業のみの目安です。)

汚染箇所 構造(フローリング・CF) 必要な工法と期間への影響
居間の中心部 フローリング 床板を支える根太・大引きへの浸透を確認。浸透度に応じて特殊薬剤洗浄か解体撤去が必要となり、工期に影響。
居間の中心部 クッションフロア(CF) 継ぎ目からの浸透度や、裏面のカビ発生状況により判断。軽度であれば薬剤洗浄で対応可能。
玄関・廊下 廊下 廊下幅が狭いため、壁面(石膏ボード)への汚染浸透が多く見られる。壁の一部切除・洗浄が必要となり、工期が増加。
ユニットバス・トイレ 便座上 便座下のコーキングや取り付け部まで汚染が浸透していることが多く、便座の慎重な脱着と洗浄が必要。

 

4. 特殊清掃における「オゾン燻蒸」の期間

臭気除去に効果的なオゾン燻蒸機を使用する場合でも、作業は1日で終わりません。

 ・オゾン燻蒸の特性: オゾン(O3)は強力な酸化作用で臭い成分を分解しますが、同時に人体に有害です。

 ・酸素化の時間: 燻蒸作業後、室内のオゾンが人体に無害な酸素に戻るまでには、機種や現場の状況によりますが、6時間〜8時間程度を要します。

この酸素化の待機時間を考慮すると、オゾン燻蒸を含めた特殊清掃作業は、連続した24時間で完結することは現実的に困難です。

 

 ・まとめ:特殊清掃はオーダーメイドの施工

特殊清掃は、間取りや面積ではなく、「現場ごとの汚染状況と構造」に基づいたオーダーメイドの施工計画が必要です。

正確な作業期間は、上記の要因に加え、以下のような外部要因にも影響されます。

 ・騒音作業の制限: 共同住宅の管理規則により、音の出る解体作業の時間が制限される。

 ・近隣への配慮: 臭気拡散を防ぐため、窓を閉め切って作業するため、作業効率が下がる(特に夏季)。

 ・人力搬出: エレベーター内の臭気残存を防ぐため、高層階でも非常階段を使って人力搬出を行う。

信頼できる業者を選び、「完全な臭気除去」を前提とした、丁寧で余裕を持ったスケジュールで作業を進めることが、特殊清掃を成功させるための鍵となります。

TOP