【特別記事】スピリチュアルな現象と神具・仏具の取り扱い
～遺品整理・特殊清掃の現場から見える“目に見えない世界”～
遺品整理や特殊清掃の現場では、ときに説明のつかない現象や、神具・仏具、遺骨の取り扱いに関する特別な配慮が求められることがあります。
今回は、実際に私たちが経験してきた不思議な出来事、そしてその背景にある宗教的な慣習や法的な知識について、現場からの目線でお話しさせていただきます。
🔳スピリチュアルな体験とは？
「心霊現象」「ポルターガイスト」などと呼ばれるものを、私たちは実際に経験してきました。
実際に起きた事例：
・電源が入っていないテレビが突然映る
・稼働していないエアコンが作動する
・本棚から大量の本が崩れ落ちる
・玄関ドアに突然鍵がかかる
・同じ部屋・同じ場所で二度孤独死が起こった現場
・一家のうち4人が自宅で亡くなっていた家
・入室と同時に電化製品が作動したケース
🔳怖くはないのか？スタッフの感情
正直なところ、「怖がる余裕がない」というのが本音です。
遺品整理や特殊清掃には膨大な工程があり、スタッフは常に真剣に取り組んでいます。
また、「悪いことをしているわけではない」という自覚があるため、不安や恐怖よりも使命感の方が勝っています。
🔳なぜスピリチュアル現象が起きるのか？
はっきりとした理由はわかりませんが、共通しているのは以下のような環境です：
・長年誰も立ち入らなかった部屋
・遺骨が室内に放置されていた
・神棚や仏壇が荒れた状態
・孤独死やゴミ屋敷の発生現場
これらの空間には、故人の想いや生活の痕跡が強く残されており、何かが影響していると感じることがあります。
🔳遺族の方にできること
・故人の冥福を祈る
・亡き方を「そこに居らっしゃる」と考え、敬意を持って接する
・遺骨は法律に従って丁寧に納骨を行う（祭祀継承者による対応）
・火葬証明が見つからない場合は行政で再発行が可能
※遺骨を不法に処分することは「死体遺棄」となる可能性があります。
🔳 ペットの遺骨について
行政上、ペットは「物」として扱われているため、
庭に埋葬することは不法投棄扱いとなる可能性があります。
🔳神棚・仏壇の供養と処分方法
神棚・神札の扱い方
・宮司による現地祈祷（費用の相場：約30,000円〜）
・ご自身での対応も可能：
⇒白手袋を着用
⇒神札を白い半紙で丁寧に包む
⇒神社の古札入れに納める（初詣時のように）
仏壇・遺品供養
・基本は現地供養（住職に来ていただく）
・供養代の目安：10,000円～50,000円（宗派・寺院による）
※仏壇＝ご先祖様を祀るもの
遺品＝故人の痕跡を弔うもの
ただし、両者を合わせて供養しても問題ありません（実際、多くの住職が了承しています）。
🔳合同供養やお焚き上げの注意点
・合同供養は本来「無縁仏」や同じ宗派の方を対象としたもの
・寺院や神聖な場で行うべきものであり、事務所や倉庫での
供養は本来の形ではありません
・多くの遺品整理業者がHPで「合同供養」と掲げています
が、実態が不明なことも多く、確認が困難です
🔳最後に：見えない縁と、感謝の心
私たちは、目に見えない“縁”や“因果”の中で生きています。
だからこそ、亡き方やご先祖様に対する感謝と敬意を忘れてはいけないと強く感じています。私たち「あぐり」は、広島県内で特殊清掃・遺品整理を専門とするプロ集団です。
現場では不思議な現象に遭遇することもありますが、社員は皆健康で安全に業務を遂行しています。
それはきっと、「誰かのために動く」純粋な想いが、守ってくれているからだと思います。
🔳不思議な現象に出会ったら…
スピリチュアルな現象は、決して悪いことばかりではありません。
むしろ、それを通じて“今できること”に気づかされることもあります。・故人の尊厳を大切にする
・神仏への感謝を忘れない
・焦らず、丁寧に、法と習慣に従って対応する
それが、故人の魂を慰める最善の供養になると信じています。
