【遺品整理を行う前に】売れるモノと正しい売り方ガイド
~価値ある品を見逃さないために~
遺品整理や特殊清掃の現場で「これって売れますか?」「価値はありますか?」と聞かれることが多くあります。
今回は、そんな疑問にお応えする形で「売れるモノ」と「その売り方」について、現場目線で詳しくご紹介いたします。
1.家具は売れるのか?
🔳高価買取の可能性がある家具
・イタリア製・イギリス製などのアンティーク家具
⇒ 美術品としての価値が認められることも多く、高値が付きやすい傾向が
あります。
🔳ソファーは?
・革製のソファーは、清掃次第で価値あり。
カビなどのクリーニングは必要ですが、状態が良ければ高額査定も可能です。
※弊社でも革製ソファーのカビ除去に対応しております(費用は程度により変動)。
🔳古い飾り棚は?
・国産アンティークとして評価されるケースも。
特に希少性があれば買取対象になりやすいです。
🔳新しい国産家具の価値は?
・ブランド品・最新型・傷が少ないものが対象ですが、婚礼家具などは需要減で
査定が厳しい傾向にあります。
2.美術品や骨董品は誰に査定してもらうべきか?
🔳査定は可能だが、価格の信頼性には注意
遺品整理業者やリサイクル業者でも古物商許可があれば査定は可能ですが、適正価格での取引は専門家でなければ難しいのが実情です。
🔳弊社「あぐり」の対応
・弊社は正確な査定が困難なため、信頼できる美術商に直接ご紹介しています。
・提携先:山口県美商(岩国美術館の学芸員補)
過去には、他社が32点で25,000円と提示した骨董品を、山口県美商が3点で30万円以上で買取した実績もあります。
3.象牙や刀剣の買取は違法では?
はい、一般の古物商許可だけでは違法になる場合があります。
🔳象牙
・「種の保存法」により特別国際種事業者登録が必要です。
🔳日本刀
・教育委員会への「登録証」が必要。
・状態が悪い・錆びている刀は査定対象外の場合も。
不要な刀剣の処分は警察署への届け出が必要です。一般ゴミでは絶対に
捨てられません。
4.雑貨や家電をできるだけ高く売るには?
🔳一番得する方法=自分で売る
・ネットオークション(メルカリ・ヤフオク)で出品すると、業者の買取価格
の約2倍で売却できることも。
🔳家電は「製造5年以内」が目安
・特に冷蔵庫や洗濯機は5年以内であれば買い取り対象になりやすいです。
・輸送が困難な場合は大手運送会社へ事前相談を。
🔳臭い対策も忘れずに
・冷蔵庫内は茶カテキン等で拭き取り、扉を開けて乾燥させると臭気除去に
効果的です。
5.「着物、高く買います」は本当?
弊社の経験上、高く買い取られることは稀です。
🔳なぜ500円ばかり?
・実際に「大量の着物を500円で買い取られた」という声を多数いただきます。
・背景には、訪問販売規制があり、着物買取を名目に訪問し、金やブランド品の
査定を目的としている場合が多く見受けられます。
6.売却の基本は「誰に売るか?」
・業者に売る:安価になりがち(中間コストが発生)
・直接売る:最も利益を得やすいが、手間と時間が必要
最終的には…
「あなた⇒エンドユーザー」という直接取引が一番利益を生みます。
ネットオークションなどを活用し、適正な価格を知ることが第一歩です。
最後に|価値あるものを正しく評価してもらうために
遺品整理や特殊清掃の現場では、思いがけず高値がつくものが残されていることもあります。
それを見逃さず、適正価格で売却できるかどうかで、大きな差が生まれます。
・家具や家電の状態チェック
・骨董や美術品の専門家への相談
・査定や取引の透明性を重視
この3つを意識していただくだけでも、大切な遺品が「正当な価値」で評価される可能性が高まります。