【遺品整理を行う前に】売れるモノと正しい売り方ガイド
遺品整理で価値ある品を見つけるには?プロが教える売却のヒント
遺品整理や特殊清掃の現場では、「これは売れますか?」「価値はありますか?」といったご質問をよくいただきます。故人の思い出の品が、もしかしたら意外な価値を持つかもしれません。
この記事では、遺品整理のプロとして多くの現場で培った経験をもとに、価値が認められやすい品物と、その適切な売却方法について、わかりやすくご紹介します。
1. 意外な価値を持つ可能性のある家具
家具は、一見すると古いものに見えても、思わぬ価値を持つことがあります。
・アンティーク家具: イタリア製やイギリス製のアンティーク家具は、美術的価値が評価され、高値で取引されるケースがあります。
・革製ソファ: 状態が良いものは、クリーニング後に再評価されることがあります。
・レトロな飾り棚: 昭和レトロや和モダンといったテイストのものは、専門業者に査定を依頼すると良いでしょう。
・国産ブランド家具: 傷が少なく、新しいものは買取対象となることがあります。ただし、婚礼家具などは需要が減少傾向にあります。
2. 美術品や骨董品は専門家に見てもらう
古物商の資格を持つ業者でも査定は可能ですが、専門性の高い美術品や骨董品は、より詳しい知識を持つ鑑定士に見てもらうのが最も確実です。
専門の鑑定士は、品物の歴史的背景や希少性を見極めることができます。私たちも、信頼できる美術商や鑑定士と連携することで、お客様の品物が適正に評価されるよう努めています。過去には、他社で低く見積もられた品が、専門家によって高額で買い取られた例もあります。
3. 象牙や刀剣の取り扱いには注意が必要
象牙や日本刀の売買には、法律で定められたルールがあります。
・象牙: 「種の保存法」に基づき、特定の登録を持つ事業者のみが取り扱うことができます。
・日本刀: 法律で定められた「登録証」が必須です。登録証がない場合は、警察署への届け出や登録手続きが必要です。また、状態によっては査定が難しいこともあります。
ご自身で手続きを行う際は、必ず管轄の行政機関や警察署に確認してください。
4. 雑貨や家電を高く売るためのコツ
家具や骨董品だけでなく、雑貨や家電にも価値がある場合があります。
・自分で売る: フリマアプリやオークションサイトを活用すると、業者に売るよりも高値で売却できるケースが多いです。ただし、出品や発送の手間がかかります。
・家電の買取: 一般的に、製造から5年以内のものが買取の対象となります。特に冷蔵庫や洗濯機は需要が高く、状態が良いと高値がつきやすいです。
・匂い対策: 冷蔵庫や洗濯機は、カビや匂いを取り除くことで査定額が上がる可能性があります。
5. 着物の買取価格の現実と注意点
弊社の経験から、着物が高値で買い取られるケースは稀です。
多くの着物は、保存状態や市場の需要によって評価が難しく、まとめて数百円程度の査定になることも珍しくありません。また、中には「着物買取」を名目に、貴金属やブランド品を狙う業者も存在します。トラブルを避けるためにも、複数の業者から見積もりを取り、信頼できる業者を選ぶことが大切です。
価値ある品を適切に評価するために
遺品整理の際、故人が大切にしていた品々の価値を正しく見極めるためには、以下のポイントを意識することが重要です。
・家具や家電は、保存状態を確認する。
・骨董品や美術品は、専門家に相談する。
・査定や取引の透明性を重視して業者を選ぶ。
これらの点を心がけることで、故人の思い出が詰まった品々が正しく評価され、新たな価値として次に繋がる可能性が高まります。