5月2日にお問い合わせをいただき、翌日5月3日に死後3ヶ月の状態で見積もりに伺いました。現場に到着した際、気温は約20℃、湿度は40％程度で、腐敗による臭気が非常に強く感じられました。気温が低かったため、ハエやウジなどの発生はありませんでしたが、心配だったのは床下への体液の浸潤でした。
故人の体重が軽かったこともあり、体液は布団や畳、床板まで浸透していましたが、床下にはギリギリ届いていませんでした。しかし、根太に薄い体液の反応が確認できたため、薬剤で洗浄を行い、その後コーティング処理を施しました。
強い臭気は、臭気源となった部屋が南西向きだったことが影響し、北東側にあたる玄関、トイレ、浴室には臭いが残りましたが、工程に従い完全に消臭を行うことができました。施工後は、臭気の戻りを確認するため、1週間ほど間隔をあけてチェックを行い、最終的には遺族の立ち会いのもと施工に満足していただけました。
一方で、原状回復費についての不安を感じていたことが少し気がかりでした。最後に、故人が生前に野良猫を可愛がっていた様子が伺え、室内から大量のキャットフードが出てきたこともありました。特殊清掃作業中には何度も三毛猫が室内を覗いて通り過ぎる姿が見られ、悲しげな印象を受けました。